こんにちは、たにかけです。
統計検定2級はAIエンジニアになるための最低限必要な知識と言われています。
- AIエンジニアになるために統計検定2級の勉強をしたいけど、どこから始めたらいいかわからない
- 統計検定2級の勉強時間としてどの程度時間を確保すればいいか知りたい
こんな悩みに答えます。
統計検定2級とは
統計検定2級は、一般財団法人 統計質保証推進協会が実施する「統計」に関する知識や活用力を評価するための検定です。
本格的な機械学習やデータ分析を行う場合に必須の知識となっており、ここまで取得してようやく「仕事で使えるレベル」の統計知識を習得しているということができます。
そのため就職や転職面接では統計検定2級までとらないとあまり評価されません。
それを裏付けるように、受験者は20代から40代まで幅広く分布しており、仕事で使用する統計の知識を学びたい人が学んでいるようです。
名称 | 統計検定2級 |
---|---|
受験日程 | 任意 |
出題形式 | 4~5択の選択問題 |
受験料 | 一般価格:7,000円 学生価格:5,000円 |
問題数 | 35問程度 |
試験時間 | 90分 |
合格水準 | 100点満点中、60点以上 |
統計検定 CBT「統計検定2級」より抜粋
3級や4級合格等の受験資格はないため、誰でもいきなり受けることはできますが、数学に自信がない場合には3級から受けることをおすすめします。
統計検定3級についての記事はこちら
どんな問題が出るの?
統計検定2級は大学基礎レベルの統計学の知識と計算能力が必要になります。
計算問題の場合には高校数学レベルの知識で対応することはできますが、定義や分析方法を理解するために大学基礎課程レベルの数学知識が必要です。
- 1変数データ(中心傾向の指標、散らばりの指標、中心と散らばりの活用、時系列データの処理)
- 2変数以上のデータ(散布図と相関、カテゴリカルデータの解析、単回帰と予測)
- 推測のためのデータ収集法(観察研究と実験研究、各種の標本調査法、フィッシャーの3原則)
- 確率(統計的推測の基礎となる確率、ベイズの定理)
- 確率分布(各種の確率分布とその平均・分散)
- 標本分布(標本平均・標本比率の分布、二項分布の正規近似、t分布・カイ二乗分布、F分布)
- 推定(推定量の一致性・不偏性、区間推定、母平均・母比率・母分散の区間推定)
- 仮説検定(p値、2種類の過誤、母平均・母比率・母分散の検定[1標本、2標本])
- カイ二乗検定(適合度検定、独立性の検定)
- 線形モデル(回帰分析、実験計画)
より詳細な出題範囲はこちらを参照ください。
3級同様、事務用電卓の持ち込みが可能ですが、関数電卓の持ち込みができません。
そのため微分や積分をするためにある程度の計算はできた方が安心です。
統計検定2級はどのくらい難しいの?
統計検定2級は仕事で使えるレベルの資格なので、少し難しくなっています。
合格率を見ても例年30-40%程度と低いため、しっかりと対策しないと合格することは難しいでしょう。
ただ、傾向として易しい問題が8割、難しい問題が2割出題されるので、8割の簡単な問題を全て解けるだけで合格することが可能です。落とさないようにまずは基礎をしっかり固めましょう。
申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2021年 | 979 | 731 | 249 | 34.1% |
2019年11月 | 3,264 | 2,369 | 988 | 41.7% |
2019年6月 | 2,710 | 1,938 | 883 | 45.6% |
勉強時間はどのくらい必要?
統計検定2級に必要な勉強時間は60-70時間と言われています。
それは高校数学レベルの計算スキルに加えて、大学レベルの数学の基礎知識が必要になるためです。統計検定3級の合格者や大学が理系で統計学を勉強したことがある場合には勉強時間が少なくても合格できる可能性がありますが、それ以外の人はしっかりと対策したほうがいいでしょう。
おすすめの勉強法は?
以下の順番で勉強することをおすすめします。
- 過去問で現在の自分の知識を確認
- 自分の苦手分野を自覚し、苦手分野を集中的に学習
- 過去問を再度実施
- 受験
①過去問で現在の自分の知識を確認
統計検定2級を受けることを決めたら、最初に過去問を解きましょう。
過去問を解くことでどんなレベルの問題が出るのか、自分の知識として何が足りないかを知ることができます。
全く手がつかなくてもいいので、今の自分で解ける問題がないか、どんな情報があれば解けそうかを考えながら過去問にチャレンジしてみてください。
1回分の過去問はこちらにあります。
②自分の苦手分野を自覚し、集中的に学習
どんなレベルの問題が出るか、自分の知識として足りないことがわかったらそこを徹底的に学習・復習しましょう。
たにかけが勉強して「これはいい」とおすすめはこれらです。
Webサイト
統計の時間は統計の知識をまとめたサイトです。Step2までが統計の基本的な知識になるのでそこまでは完了した方がいいでしょう。
また、統計WEBを使って統計検定に合格された人もいるので、勉強としては信頼できます。
書籍
統計学をこれから始める人におすすめの1冊です。
数式がほとんど使われていないため、概要を掴むことに向いています。
ただし、この1冊だけでは心もとないので、次におすすめする1冊とあわせて対策を完了させましょう。
数式を使って統計学を理解したい人におすすめの1冊です。
より理論的な内容まで理解してから受験した方がいいので、こちらは必ず勉強したほうがいいです。
日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2018〜2021年]
上の本を完了したら最後は公式問題集で問題演習をしましょう。
知識だけあっても、それが使えないと資格試験に合格することはできません。
そのため、この本を使って演習して知識を使えるようにしましょう。
③過去問を再度実施
ここまで来たら再度過去問を解いてみましょう。1回目にできなかった部分もできるようになっているはずです。
もしできない部分があれば再度②に戻って苦手分野をなくしてから、受験することをおすすめします。
まとめ
統計検定2級は「仕事で使えるレベル」の統計知識を証明するための資格なので、合格難易度が高くなっています。
ただ、AIに関する仕事をしたいと考える人はこのくらいの統計知識がないと仕事をやっていけないということでもであるので、ぜひチャレンジしてみてください。